村澤祐輔1月1日大阪へ


本作は、貧困に喘ぐキム一家が、裕福なパク家に居座り生活を変えていくブラックコメディーです。

キム一家が様々な策を巡らしてパク家に入り込んでいくシーンは、ユーモアとテンションを兼ね備えた娯楽的な面白さがあります。一方で、二つの家族の豊かさと貧しさの差異を浮き彫りにする社会派ドラマとしての一面も見事に描かれています。

孤独な富豪としてのパク夫人、無邪気な末っ子ダヒとキヨンゴクの関係性など、登場人物に親近感が持てる描写がなされているのも魅力的です。

本作には、階級差を笑い飛ばしながらも社会の理不尽さを提示するブラックユーモアが随所に散りばめられています。観客を飽きさせない展開が素晴らしいと感じました。